奈良市にてシロアリ駆除・床下補修・調湿工事〈玄関框のきしみから発見された被害〉
2025/11/06
お客様のお悩みとご依頼のきっかけ、弊社からのご提案
奈良市にお住まいの方から、「玄関の框を踏むとへこむ」「ギシギシ音がする」といった違和感についてご相談をいただきました。
詳しくお話を伺うと、7年前に他社で防蟻処理を行っていたとのことですが、効果の期限が過ぎている可能性もあるため、早急に現地調査へ伺いました。
点検の結果、玄関框にはシロアリの食害が確認され、さらに床下にはナメクジやキノコが繁殖するほどの湿気がこもっていました。束石や束柱の劣化も著しく、複数の劣化・被害が同時に進行していた状況でした。
そこで今回は、以下の内容を総合的にご提案させていただきました。
・シロアリ駆除と再発防止を目的とした薬剤散布・注入(タフロンウッドGⅡ使用)
・床下のカビ除去
・調湿マットの撤去と、調湿シート+ゼオライトによる湿気対策
・傷んだ束石・束柱の補強工事(鋼鉄部材にて強度確保)
・玄関框の補修と木部補強
再発予防まで見据えたトータルメンテナンス施工となりました。
施工前
現場に赴き床下を確認したところ、湿気が非常に高い状態でした。
写真には残していませんが、ナメクジの発生やキノコの繁殖も確認されました。
床下にキノコが生えているのは、私自身の経験でも初めてのケースで、かなり湿気が高いことの証明です。

束石(柱の基礎となる石)は中性化が進み表面が脆くなっており、束柱も部分的にかなり傷んだ状態です。
そして、問題の玄関框部分は、シロアリ被害の食害が。
複数の箇所にトラブルが見られるため、一つずつ処置して安全性を確保します。
施工中
養生・作業準備


お家に上がらせていただき、周辺部に傷をつけたり塵が付着しないよう、念入りに養生致します。
1枚目に写っている四角い点検口から床下に入ります。

元々敷かれていた白い座布団のようなものは、7年前に他社様が設置した「調湿マット」というもの。
調湿マットのメリットとしては、施工性が良いことが挙げられますが、デメリットは、どうしても隙間が生まれてしまうことでしょう。
予防くらいの気持ちであれば勿論無意味ではありません。
しかし、ナメクジやキノコが生えてしまうほどの湿気は調湿マットだけでは対処できません。
まずはこちらのマットの撤去から。
カビ撤去

こちらのように、土壌のカビの増殖もひどかったため、まず、カビを取ったのちに防蟻処理の薬剤散布と注入を行います。
シロアリ被害の初期症状は?普通のアリとの見分け方も併せて解説
調湿シート&ゼオライト設置
これから、調湿シート・ゼオライトを設置することで床下の環境を改善します。
ゼオライトは天然の鉱物。
優れた調湿効果を持ち、結果的にカビやシロアリの発生を抑制します。
今回使用したゼオライトの数はなんと105!
薬剤散布・注入

今回の施工では、シロアリ被害の再発防止と補修という意味で「タフロンウッドGⅡ」を使用しました。
薬剤の効果をできるだけ保つことも重要ですよね。
タフロンウッドGⅡは、防除効果と同時に、木材の傷みの補強効果も。
木部への浸透性が高く、乾燥した後も成分がしっかりと木材内部に留まるため、シロアリの侵入・移動経路を根本から断ちます。
臭気が少ないのも安心といえます。
無駄に使いまくることのないよう、効率の良い施工箇所を見極めながら充填し、被害拡大を防ぎます。

シロアリ駆除として欠かせないのが駆除薬剤。
人体にもペットの体にも安全なものをお選びしています。
写真は散布ですが、これとは別に、木材内部に棲みついたシロアリにまで行き渡らせるため、注入も行います。
框の補修
框は、食べられてしまったところを先ほどのタフロンウッドGⅡで補強し、きしみを取り除きます。
束石&束柱の追加

ボロボロの束石と束柱は、撤去&交換となると工程が増える分修理費が嵩んでしまいます。
そのため、ご相談の上、撤去ではなく補うかたちで新設することとなりました。

耐久性が足りないと判断された束石・束柱の強度を補うには、基本的にはこのように、鋼鉄を使った強靭な部材を取り付けます。
これにより、木材のように腐食や食害を受けるリスクもなくなり、この先もかなり長い間安定して使用いただけます。
調湿シート設置

薬剤散布が済んでいるので、調湿シートをきっちりと敷き込み、ゼオライトと調湿シートのダブル使いで湿気を除去。
完工

以上、1週間での完工となりました。
補強・調質と防除でトータルの施工をさせていただき、万全になったことと存じます。
担当者のコメント
このたびはご依頼をいただき、誠にありがとうございました。
玄関まわりの違和感や沈み、きしみはシロアリ被害の初期兆候であることも多く、今回のように実際に床下を点検してみて、湿気・害虫・腐食の問題が同時に見つかるケースは少なくありません。
特に床下の環境は見えづらいぶん、調湿マットだけでは追いつかない湿気の蓄積があった場合、シロアリやカビ、キノコの発生にまでつながります。今回のように調湿シートやゼオライトなど、吸湿性・持続性に優れた素材を組み合わせた対策が有効です。
また、薬剤には木材の補強効果もある「タフロンウッドGⅡ」を使用し、駆除と同時に木材の強度回復も図っています。
束石・束柱の補強には鋼鉄製の強化部材を使い、長期間の安定性も確保しました。
シロアリ対策は、「駆除して終わり」ではなく、再発しない床下環境づくりまで視野に入れることが大切です。
「気になる沈み」「古くなった調湿材」など、どんな些細なことでも構いません。
ぜひお気軽にご相談いただければ幸いです。
| 現場住所 | 京都市 |
|---|---|
| 施工内容 | シロアリ駆除・調湿工事・束柱補強工事 |
| 築年数 | 60年 |
| 施工箇所詳細 | 床下・束柱・束石 |
| 施工期間 | 1週間 |
| 使用薬剤・建材など | タフロンウッドGⅡ |









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